女の子ならポニョだよね

街で小耳にはさんだこの言葉。シチュエーションとしては「崖の上のポニョ」を見に行った親子と、その母親の知り合いが道でバッタリ。「あらあら」「映画に連れて行ったの」という話の流れで、「女の子ならポニョだよね」と。

今年の夏の子供向け映画といえば、ポニョのほかには「ポケモン」「カンフーパンダ」「NARUTO」があるわけですが。やっぱりこのラインナップだと、一般的には「女の子ならポニョ」になるのかな。

ポケモンは「ポケモン好き」なら女の子でも男の子でもOKなんだろうけど。

それはおいといて、先日のNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」の宮崎駿監督特集の話に戻ります。

番組の構成は

・ポニョの制作風景
・宮崎駿監督フィルモグラフィー
・監督、母を語る

こんなかんじでした。

「監督、母を語る」の部分、かなり語ってました。母親との関係は少し何かで読んだ気はするけれど、本人がここまであけすけに語っているのをみると、けっこう衝撃。誰かがまとめた文章を読むのと、本人が語っている映像を見るとはやっぱりちがいますね。

ちなみにこれの放送前夜、NHKでは「スカイ・クロラ」の特集もやってましたが、これがすごいネタバレ。「容赦ないなー(営業的に)」と思ったものですが、「崖の上のポニョ」のネタバレぶりもかなりのものでした。

私は「THE ART OF 崖の上のポニョ」で完成アフレコ台本を読破済みだからいいけど、映画に行く予定の人は先に見ないほうがいいかも。

あるシーンの解説がハンパじゃなかったです。監督の心情とか。先に見ちゃうと、どうしても素直に見れないんじゃないかな…?夏休み終わってから放送すればよかったのに。

ちょっと気になったのが、「ゲド戦記」のとき、宮崎駿監督は「気持ちで映画を作っちゃいけない」といっていたけれど、「今回かなり『気持ち』で映画を作ってないか?」という点。

その「気持ち」とこの「気持ち」は違うといえば違うけど、どちらもやや観客おいてけぼりなところが共通してるかも。ハウルのときにすでにそんな兆候が見えていたから、それがさらに進んだというだけかもしれないけれど。

宮崎監督のモラル(いやセオリー?)的に「はずせない点」だけ最低限おさえて、あとはかなり自由に作ってる印象。わかりやすさとか、爽快さは減ってるから、「家族みんなが楽しめる」作品…ではなくなってるかな。

情緒的というか、感覚的というか…。細かいことにツッコミを入れる人には向かないアニメかも。

まあそんなことより、今回は宮崎駿監督の絵コンテが全ページ:オールカラーだとか。画面にもちょくちょく出てましたが魅力的ー!!!

あと監督がお膝においてたポニョの湯たんぽカバー(だと思う)に目がくぎづけ。こんど発売される「すやすやポニョ」かと思ったけど、素材はフリースみたいにみえたなー。

制作風景をみると、宮崎監督の「長編アニメ」はホントにこれで最後になるかも。「もののけ姫」の頃から「コレで最後」と言っていたから、「次がありそう」と思っちゃうけど。「短編はまだやりそう」な気がするけど。

今回の放送を見ていたら、「あんなにお疲れなんだし、もう吾朗監督でもいいか」という気がしてきましたよ(ハッ、それがジブリのねらい?)。

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設計はどの業種でも大切だよね!

NHKの「プロフェッショナル特集・宮崎駿のすべて”ポニョ”に独占密着2年300日」見ました。冒頭で宮崎駿監督に叱られている人、ちょっと気の毒だったなー。

本人は仕事の上の事だし、演出力、画面構成力、作画力、経験、どれをとってもはるか上の宮崎監督に叱られるのはナットクだろうけど、テレビカメラにとられて全国のお茶の間に流されるのは…。それも大人の視聴率高そうな「プロフェッショナル 仕事の流儀」の特集で。

本人の親兄弟が見たらしょんぼりしそうな場面でしたよ。

でも監督の言ってることは言葉尻だけとらえると「人格全否定!?」ってカンジでしたが、内容はもっとも。反論の余地はなかったですね…。

叱られている点1:レイアウト作業で画面内の「鳥」がちゃんと書けていなかったこと(見た感じ、記号みたいな鳥だった)
叱られている点2:修正したけどよくなっていなかった(逆に悪くなってたといわれてた)

2に関しては「ケンカを売られているような気がします」とまで言われてましたが、まあ「直すならちゃんと直せ!その場しのぎに手を加えるな」ってこと。

で、1の何が悪いかというと、以下私の想像ですが…「レイアウト時点でしっかり画面設計しろ!」ということかと。大勢で制作するものでは、上流工程の設計がいいかげんだと後の工程に影響して大変なんですよねー。

ジブリでは宮崎駿監督の絵コンテ→レイアウト→原画→動画と、制作工程が進んでいくようです。監督の絵コンテは細かいので、ここでおおよその画面設計はできていますが、レイアウトでもっと細かく画面設計するわけですね。

レイアウトはあくまで外にでない設計図面なので、物の形などは多少ルーズに「あとは原画を描く人ヨロシク」ということもできるのでしょう。

でも上流工程を担当する人は、下流工程を担当する人より技術力は上(のはず)。

だから、その上流工程(ここではレイアウト)を担当する人が、しっかり設計して描きこんでいれば下流工程(ここでは原画担当)の人は、いちいちレイアウト担当者に相談したり、確認する手間が省けます。

全部ジブリ社内で原画を描ければまだいいけれど、スケジュールの都合によっては外注に出さなくてはいけない可能性もあるでしょう。

普段から意思疎通の出来ていない外の人に仕事を出すときも、設計がしっかりしていればやりとりがかなり楽。意図も伝わりやすいから、修正も少なくなってなおよし。

そういうこともふまえて、設計画面にカモメだか水鳥だかわからないような鳥をテキトーにおくな!ってことでしょうね。

キツイ言い方に聞こえたものの、意図を汲み取ればわりと「当たり前の指摘だなー」と思うんですよ。忙しいときはついついおろそかになりがちなことを、注意されているわけだし。

叱られている人も見た感じ「新人さん」ってカンジじゃなかったし。ちゃんとできて当たり前の人には、コレくらい言うかなーという印象かな。でもテレビでそれを流されるのは勘弁してほしいだろうなー。「NHKがカメラ回してたのは知ってたけど、よりによってオレの叱られシーンが今更オン・エアー!?」みたいな。

まあすでに過去話なんだから、話のネタにできるおいしいトホホ・ネタが一つ増えたと思ってがんばってください、ってカンジかな。

長くなくなったので番組の感想など、続きは次の記事で。

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感想:アニメーション監督原恵一

読みました「アニメーション監督 原恵一」。原監督といえば、映画クレヨンしんちゃんの「モーレツ!オトナ帝国の逆襲」「アッパレ!戦国大合戦」の監督として有名な方。そうそう「エスパー魔美」でも名前を聞いてました。

内容は原監督に関するエッセイ、スタッフインタビュー、そして絵コンテ、アイディアラフなんかが掲載されてます。

絵コンテは「オトナ帝国」「戦国大合戦」だけじゃなく、他のクレヨンしんちゃん映画の原氏絵コンテや「エスパー魔美 星空のダンシングドール」絵コンテも。

本自体は文章中心なので、絵コンテとアイディアラフだけを目的に買うのはつらいかんじ。

原監督の仕事歴についてもっと知りたい、作品論とか裏話大好きな人にはいいと思いますよ。

アイディアラフはあくまでラフなので、クリーンナップされた設定資料が見たい人は「クレヨンしんちゃん映画大全」の方がいいです。

「クレヨンしんちゃん映画大全」は原監督の話だけではありませんが、映画の「クレヨンしんちゃん」好きならオススメ。

「アニメーション監督 原恵一」の方が硬派な内容というか、原監督にそれほど思い入れのない私には「クレヨンしんちゃん映画大全」の方が絵も多いし(……子供っぽい意見ですみません)面白く読めましたよ。

映画大全の感想は「アニメ設定資料集情報箱」の方に書いてるので興味がある方はそっちもどうぞ。

<関連記事>
クレヨンしんちゃん映画大全―野原しんのすけザ・ムービー全仕事 - アニメ設定資料集情報箱


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「シリウスの伝説」DVD廉価版出てたの!?

「シリウスの伝説」のDVD。以前発売されたのが品切れになってたのは知ってたのですが、その後廉価版が発売になってたんですね。全然知りませんでしたよー。

劇場で映画を観て泣いたのはこの作品が初めてでした。

水の王子シリウスと火の女神の娘マルタの悲恋の話なんですが、マルタの友達のピアレ(だったかな?)がかわいそうで……。

すぎやまこういち氏(ゲーム「ドラゴンクエスト」の音楽で有名)の音楽が美しくて。エンディングテーマの「時よゆるやかに」が今でも歌えます。歌詞はちょっとうろおぼえだけど。

このころサンリオはアニメにすごくお金をかけていて、この作品もハンドトレスでフルアニメーション。「めざせディズニー!」って感じだったのですよ。劇場で買ってもらった「いちご新聞」に詳しく載ってました。実家に戻ればまだ保管してるかも。

しかし、サンリオ。廉価版のDVD発売はうれしいけれど、「チリンの鈴」とか「親子ネズミの不思議な旅」は?
「チリンの鈴」は以前「なつかしのアニメ特集」みたいなスペシャル番組で1度紹介されたのをみて以来だから、DVD化を待ってるんですけど……。

2006/3/29追記
「チリンの鈴」と「親子ネズミの不思議な旅」もDVD化されました!!

サンリオ映画シリーズ「シリウスの伝説」(DVD)
シリウスの伝説

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スウィングガールズ絵コンテ集

アニメじゃなく実写映画ですが、「スウィングガールズ絵コンテ集」が出ているのでちょっと感想を。内容は以下の通り。

  • グラビアページ(名場面・キャラクター紹介・メイキング)
  • ごあいさつ(矢口史靖)・絵コンテの見方
  • 絵コンテ(第1章から5章)
  • 矢口監督の絵コンテ解説(各章1ページ)
  • キャラクター設定集:6ページ
  • 撮影設定集:6ページ
  • 譜面コンテ:2ページ
  • 米沢弁講座:2ページ
  • 制作スケジュール
  • スタッフ・キャストデータ

グラビアページのみカラー。他はモノクロです。
キャラクター設定集はイラストと写真あり、映画では語られなかった裏設定など。撮影設定集は「どの駅からどこへ向かう時にどういう出来事が発生して」というのを図解してます。電車の進行方向とか座席の位置関係などの手書きメモ。譜面コンテは楽譜の抜粋です。どの場面を撮影している時に曲のどの部分が演奏されているかを、スタッフ・キャストに理解してもらうためのもの。撮影コンテ(絵コンテ)とあわせた楽譜の抜粋になってます。

絵コンテの絵はヘタウマ系というのでしょうか、こんなかんじのイラストありますね。味があるという。でもちゃんとどういう場面で、どういう動きをしているのか伝わってます。そういう意味ではこれは充分にうまい絵です。これだけわかりやすく描くのは技術がいります。

実写ならではの想定外(アイディアはよかったけど実際やってみたらうまくいかなかった)をクリアしていく裏話もおもしろいです。

余談ですが、映画「ブラス!」の「ダニー・ボーイ」で泣いたくちなので、こういう話には弱いのです。「グライムソープ・コリアリー・バンド」のコンサートも行きました。「スウィングガールズ」はからっと明るい話なので方向性は違いますけど、ブラスバンドやジャズを実際やってる人にはココロにしみる話ですね。


<関連商品>
「スウィングガールズ」絵コンテ集

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