蟲師第6話「露を吸う群」感想
蟲師第6話「露を吸う群」の感想です。
断崖の孤島。生き神様の少女「あこや」とその幼馴染の少年「ナギ」。子供の頃は普通の少女だったあこや。生き神様の不思議。ナギはあこやを助けるために蟲師「ギンコ」を島へまねく……。
まあ、蟲師以外の物話でこんなオチがついていたら、愚痴の一つも出てくるところです。でも蟲師はよくも悪くも民話みたいな話。「これこれこういう話があったとさ」こんなかんじです。そんな話に設定がどうのとか登場人物のありようだとかを云々するのも野暮な話。
きれいな風景とか物語のせつなさ、やるせなさなどが味わえればいいかなあと思います。そういう目でみれば、今回の話もいい話。今のところ第3話に続いて好きな話です。
目の前の膨大な時間に身がすくむような思いは、ある程度の年になれば誰でも感じたことがあるはず。就職する時に「定年まであと何十年もある……」とか、誕生日を迎えて「あれ、まだ平均寿命の半分も生きてないの?」とか。やるべきことだけに手一杯の時には気づかないけれど、疲れて寝床に入るときにふと不安になったりする、「この先」のこと。
大人になって感じた「普通」の難しさ。「普通」に生きることにも努力が必要なんて、子供の時には考えてもみませんでしたよ。
ところで、「蟲師」の前の時間は例のごとく「Soul Taker」をみていたわけです。
「私、お兄ちゃんのお嫁さんになるの!」「それだけはゆるさんぞっ」。最初の台詞は孫娘、次の台詞は祖父のもの。一見普通の会話(?)に聞こえますが、この祖父、孫娘の抹殺をたくらんでおきながら、「それだけは」も何もないだろうと思いながら、「蟲師」の時間がきたのでチャンネル変更。殺伐とした話の後の、まったりした話はいいものですねー。
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