純愛コスメティックアニメが面白い

純愛コスメティックアニメ・美肌一族。テレビ東京は入らないので、見たいけど見られない!!と思ってたら、こっそり「あにてれしあたー」で無料放送やってるじゃないですか。IEしか対応してないみたいだけど、さっそく視聴。1話10分くらいなので、全12話なんてへっちゃら。

美肌界の名門・美肌一族の双子の美肌姉妹・17歳の咲と紗羅。美の祭典WBC(ワールド・美肌・チャレンジ)で優勝したのは妹の紗羅だった。

紗羅への憎しみのため一子相伝の美肌七法典を奪い、祐天寺財閥の若き総師・祐天寺龍哉と結婚する咲。祐天寺家は次々と美肌家の事業を奪い、崩壊する美肌家。父の死、心痛から心を病む母。

貧乏アパートに引越し、家計を助けるためにマグロ漁船に乗る紗羅。派遣仕事で訪れた祐天寺財閥関連企業で咲との再会。源剛との運命の出会い。

27歳にして再びWBCに挑戦するために、謎の男・染め吉に特訓を受ける紗羅。果たして咲と紗羅の運命は…。

っていうのが基本ストーリーかな。元は化粧品のオマケ漫画だかケータイ小説みたい(読んだことはない…)ですが、読んだ友人の話によると原作とアニメのストーリーはちょっと違うんだとか。

1話に登場するモブキャラ・メイドの投げやりなデザインが70年代の漫画・アニメっぽい。登場するキャラクターも染め吉が、服装と動物を連れてるあたり「キャンディ・キャンディ」のアルバートさん的な何かを感じるけど、どっちかというと「アタックNo.1」の猪野熊コーチだよね、アレ。

むしろ源剛の「おてんばな掃除婦さんだな♥」に「キャンディ・キャンディ」を感じる私。

ストーリーの古さは70年代漫画か昼メロみたいなノリですが、こういうのは元ネタを知らない若い人でも楽しめるノリでいいですね。沢海陽子さんのナレーションもイイ!!

美肌に関する豆知識は林野庁や農水省の文献が参考文献。それすらも妙に笑いを誘うのはナゼ。とにかく随所に笑いがあって、腹筋が痛い…。

声優さんについては剛役の中村優一さんがやばいくらい棒読み。がんばれ侑斗!「ラーメン・つけ麺・僕イケメン」の狩野英孝さんが、けっこうキャラに合ってる。オカマのメイク・アーティスト・鎌田マサオ(声:小野大輔さん)が笑える。染め吉(声:菅生隆之さん)は、「地獄少女」の輪入道。

短いアニメなのに挿入歌「姉妹船」「咲のテーマ」とか作ってる、妙な凝り具合。エンディングの「JET★GIRL」も好きー!

でもこれテレビでは深夜通販番組の1コーナー。「深夜番組は美肌の大敵だろう」とか、「美肌一族の視聴者は通販コーナーのヘアアイロンをお買い上げになってるんだろうか?」とか、いろいろ気になるけどまあいいか。

DVDを買わせようとあの手この手で作ってるアニメより、ストーリーもギャグも直球でシンプル。アニメファン向けのアニメをいろいろ見ている私でも、正直面白いと思う。作画がどうとか、声優がどうとかいうけど、結局ストーリーで見てるのよ。

でもアニメ雑誌的にはとりあげるほどのものじゃないので、ちゃんと1ページ記事があったのは私が知る限り「PASH!」だけ。

まあ面白いので、機会があれば見てみるといいですよ「美肌一族」。実写ドラマにならないかなー?

| | コメント (2) | トラックバック (0)

大合唱?大熱狂!?ヤッターマン

わくわく宝島「ヤッターマン スペシャルステージだコロン!」見てきました。近くまで行く用事があったので、時間もあったしついでということで。

後からこの記事見てビックリ。会場が一体となって大合唱?大熱狂!?…私が見てた場所の周囲の反応とはずいぶん違うなー。もしかして、見てる場所によって温度差あったかも。

私が会場に着いたときは、ステージ前座席の整理券の配布は終了済み。だからステージ横のオープンスペースで立ち見してたんですけど。ステージ前のお客さんの反応も見えた位置でした。

内容は2部構成。1部が山本正之さんとリメイク版3代目オープニングを歌っている西尾夕紀さんのライブ。2部がヤッターマンのキャラクターショー。

ライブの観客は大人しいかぎり。手拍子してない人もいたし。だって、観客は一般人の幼児~小学校低学年とその親が中心。親世代は「なつかしいなー」のなごやかムード。皆さんおとなしい。

歌は全部で4曲だったかな。そのうち「ヤッターマンの歌」が3曲…。いくら歌手・バージョン違いとはいえ、これってどうなの?客席のテンションが低めなのはそのせいだったかも?大人の方がうれしそうだったというのはそのとおり。

大合唱ね…?山本正之さんが「ヤッターマンの歌」を歌ったとき、合いの手を入れる部分で客席にマイクを向けてましたけど、合いの手入れてる人は…。

私の近くにいた「山本正之ファン」風の人が1度だけ、「オー!」と合いの手入れてましたが、横の人がビクッと引いてました。そのくらい一般人向けの雰囲気。

アニメファンが集まるイベントだともっとノリがいいはず。この程度で大熱狂、大合唱といわれるとかなり違和感。

メインの客層のこの日の行動はおそらく午前中に会場着。「わくわく宝島」のOBPに点在するあちこちの会場を回って、並んで、昼食とって。雨のち曇りだったはいえ、それなりの暑さ。子連れにはかなりキツイ状況。ライブの開始はそろそろ疲れがたまってくる時間帯。仕方ないですよ。

「山本さん?誰?」といってる子もいたし。オリジナルのヤッターマンを知らない子供たちからしたら、見たことない知らないおじさんがヤッターマンの歌を歌ってるわけだから無理ないですね。

でもヤッターマンが不人気というわけではなくて、キャラクターショーには子供達が大きな声援をあげてましたよ。

ところで、西尾夕紀さんはただの演歌歌手じゃなくて、ものまねもする人なんですね。

山本正之さんと西尾夕紀さんが二人で「天才ドロンボー」を歌ったのですが、西尾夕紀さんのドロンジョ様パート(「頭はさえてるよ」あたりの)が上手い!すごく似てました。

山本正之さんは、音屋吉右衛門版「ヤッターマンの歌」の時にはホームページでグチをこぼしてましたが、西尾夕紀さんの時には制作側とも関係改善されたような雰囲気。西尾さんが録音するとき、山本さんが側にいたという話がでてましたから。

なにげないエピソード的に語られていたけれど、ytvのイベントだから深読みすると「今はこんなにスムーズにいってます」的なアピールに聞こえなくもなかったり。

意外と歌の後のキャラクターショーが面白かったです。「最近のキャラクターショーは凝ってるなー」とつぶやいているお父さんがいたけれど、同意!ストーリーも演出も凝ってました。子供達も「ガンバレー!」の大声援。

ちなみに山本さんがステージに登場したとき、反応が薄かった女子高生くらいの少女たち。「作曲家の~」と紹介されても、「ふーん」「偉いんだ」。でも山本さんの歌いながらのノリノリパフォーマンスには好感をもったみたいでした。

親はライブで楽しめて、子供はキャラクターショーで歓声!親子イベントとしては充分よかったですよ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

女の子ならポニョだよね

街で小耳にはさんだこの言葉。シチュエーションとしては「崖の上のポニョ」を見に行った親子と、その母親の知り合いが道でバッタリ。「あらあら」「映画に連れて行ったの」という話の流れで、「女の子ならポニョだよね」と。

今年の夏の子供向け映画といえば、ポニョのほかには「ポケモン」「カンフーパンダ」「NARUTO」があるわけですが。やっぱりこのラインナップだと、一般的には「女の子ならポニョ」になるのかな。

ポケモンは「ポケモン好き」なら女の子でも男の子でもOKなんだろうけど。

それはおいといて、先日のNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」の宮崎駿監督特集の話に戻ります。

番組の構成は

・ポニョの制作風景
・宮崎駿監督フィルモグラフィー
・監督、母を語る

こんなかんじでした。

「監督、母を語る」の部分、かなり語ってました。母親との関係は少し何かで読んだ気はするけれど、本人がここまであけすけに語っているのをみると、けっこう衝撃。誰かがまとめた文章を読むのと、本人が語っている映像を見るとはやっぱりちがいますね。

ちなみにこれの放送前夜、NHKでは「スカイ・クロラ」の特集もやってましたが、これがすごいネタバレ。「容赦ないなー(営業的に)」と思ったものですが、「崖の上のポニョ」のネタバレぶりもかなりのものでした。

私は「THE ART OF 崖の上のポニョ」で完成アフレコ台本を読破済みだからいいけど、映画に行く予定の人は先に見ないほうがいいかも。

あるシーンの解説がハンパじゃなかったです。監督の心情とか。先に見ちゃうと、どうしても素直に見れないんじゃないかな…?夏休み終わってから放送すればよかったのに。

ちょっと気になったのが、「ゲド戦記」のとき、宮崎駿監督は「気持ちで映画を作っちゃいけない」といっていたけれど、「今回かなり『気持ち』で映画を作ってないか?」という点。

その「気持ち」とこの「気持ち」は違うといえば違うけど、どちらもやや観客おいてけぼりなところが共通してるかも。ハウルのときにすでにそんな兆候が見えていたから、それがさらに進んだというだけかもしれないけれど。

宮崎監督のモラル(いやセオリー?)的に「はずせない点」だけ最低限おさえて、あとはかなり自由に作ってる印象。わかりやすさとか、爽快さは減ってるから、「家族みんなが楽しめる」作品…ではなくなってるかな。

情緒的というか、感覚的というか…。細かいことにツッコミを入れる人には向かないアニメかも。

まあそんなことより、今回は宮崎駿監督の絵コンテが全ページ:オールカラーだとか。画面にもちょくちょく出てましたが魅力的ー!!!

あと監督がお膝においてたポニョの湯たんぽカバー(だと思う)に目がくぎづけ。こんど発売される「すやすやポニョ」かと思ったけど、素材はフリースみたいにみえたなー。

制作風景をみると、宮崎監督の「長編アニメ」はホントにこれで最後になるかも。「もののけ姫」の頃から「コレで最後」と言っていたから、「次がありそう」と思っちゃうけど。「短編はまだやりそう」な気がするけど。

今回の放送を見ていたら、「あんなにお疲れなんだし、もう吾朗監督でもいいか」という気がしてきましたよ(ハッ、それがジブリのねらい?)。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

設計はどの業種でも大切だよね!

NHKの「プロフェッショナル特集・宮崎駿のすべて”ポニョ”に独占密着2年300日」見ました。冒頭で宮崎駿監督に叱られている人、ちょっと気の毒だったなー。

本人は仕事の上の事だし、演出力、画面構成力、作画力、経験、どれをとってもはるか上の宮崎監督に叱られるのはナットクだろうけど、テレビカメラにとられて全国のお茶の間に流されるのは…。それも大人の視聴率高そうな「プロフェッショナル 仕事の流儀」の特集で。

本人の親兄弟が見たらしょんぼりしそうな場面でしたよ。

でも監督の言ってることは言葉尻だけとらえると「人格全否定!?」ってカンジでしたが、内容はもっとも。反論の余地はなかったですね…。

叱られている点1:レイアウト作業で画面内の「鳥」がちゃんと書けていなかったこと(見た感じ、記号みたいな鳥だった)
叱られている点2:修正したけどよくなっていなかった(逆に悪くなってたといわれてた)

2に関しては「ケンカを売られているような気がします」とまで言われてましたが、まあ「直すならちゃんと直せ!その場しのぎに手を加えるな」ってことでしょうね。

で、1の何が悪いかというと、以下私の想像ですが…「レイアウト時点でしっかり画面設計しろ!」ということかと。大勢で制作するものでは、上流工程の設計がいいかげんだと後の工程に影響して大変なんですよねー。

ジブリでは宮崎駿監督の絵コンテ→レイアウト→原画→動画と、制作工程が進んでいくようです。監督の絵コンテは細かいので、ここでおおよその画面設計はできていますが、レイアウトでもっと細かく画面設計するわけですね。

レイアウトはあくまで外にでない設計図面なので、物の形などは多少ルーズに「あとは原画を描く人ヨロシク」ということもできるのでしょう。

でも上流工程を担当する人は、下流工程を担当する人より技術力は上(のはず)。

だから、その上流工程(ここではレイアウト)を担当する人が、しっかり設計して描きこんでいれば下流工程(ここでは原画担当)の人は、いちいちレイアウト担当者に相談したり、確認する手間が省けます。

全部ジブリ社内で原画を描ければまだいいけれど、スケジュールの都合によっては外注に出さなくてはいけない可能性もあるでしょう。

普段から意思疎通の出来ていない外の人に仕事を出すときも、設計がしっかりしていればやりとりがかなり楽。意図も伝わりやすいから、修正も少なくなってなおよし。

そういうこともふまえて、設計画面にカモメだか水鳥だかわからないような鳥をテキトーにおくな!ってことでしょうね。

キツイ言い方に聞こえたものの、意図を汲み取ればわりと「当たり前の指摘だなー」と思うんですよ。忙しいときはついついおろそかになりがちなことを、注意されているわけだし。

叱られている人も見た感じ「新人さん」ってカンジじゃなかったし。ちゃんとできて当たり前の人には、コレくらい言うかなーという印象かな。でもテレビでそれを流されるのは勘弁してほしいだろうなー。「NHKがカメラ回してたのは知ってたけど、よりによってオレの叱られシーンが今更オン・エアー!?」みたいな。

まあすでに過去話なんだから、話のネタにできるおいしいトホホ・ネタが一つ増えたと思ってがんばってください、ってカンジかな。

長くなくなったので番組の感想など、続きは次の記事で。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

カイバとカバ

カイバ、いいですね。

オープニングで光に腕を伸ばすキャラの手が、いろんなキャラの手に変わっていくシーン。それぞれの幸せを目指してもがいているように見えて切ないなー。

アニメ「カイバ」は記憶を別の体に乗せ換えて、不老不死が実現できる世界(上流階級限定)。記憶の売買も可能。

この手の話はたいてい不老不死の是非話になって、「不老不死なんてくだらない。限られた命を精一杯生きることがすばらしい。限られた命バンザイ!」な話になりがち。

でも「カイバ」は、体の取り替え技術が確立されたことによって翻弄される人々の話。世界自体がいわゆる私達の常識とは違う世界観が構築されてます。

ビンボーな人はボディを売ってお金に換えることができるけど、そんな手段ができたためにあっさり体を失って、結局人生まで失ってしまう可能性のある世界。新しいボディの影響で気持ちが翻弄されたり。

体を簡単に取り替えられるから体の価値が低くて、何か悪いことをするとすぐ体を溶かされちゃう。体が溶けちゃうと記憶をチップ化していない人は、別の体に乗り換え不可。つまり死んじゃう。

そんなシビアな世界をカートゥーン・アニメか絵本のような丸っこいキャラクターで描いてます。

クロニコ萌えの人が多いのかなーと思うけど、私はカバが好き!動いたとき限定で。動いてないとイマイチなデザインなんだけど、動くと面白くて。口が利けないから基本パントマイム。オーバーアクション気味の動きがいいよね。

先が読めないというか、「この先どんな話になるんだろう」と楽しみにしています。

>カイバ(アニメーションノート) - アニメ設定資料集情報箱

7月にWOWOWでカイバの一挙放送がありますよん。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

«恋する乙女の活断層